2012年8月31日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第18回

貸本屋に足を運ぶ子の中に、こんな子がきっといる
ことでしょう。そして、このような環境ー漫画なんて、
もっとタメになる本を‥‥ーに慣らされてしまった子
どもも、随分いることでしょう。与えられることになれ、
努力することなく目移りすることに馴れると、本は
単なるオモチャとなり、贅沢な消耗品と化します。
ところで漫画自体、現在では笑いの要素を必要と
しない劇画が登場するなど、さまざまな形態を有する
に至り、マンガ何とか論も活発となる一方、テレビの
ワースト番組ならぬ、ワースト漫画なるものー例えば、
ハレンチ学園などーが決められ、騒がれたりもします。
それでも、落書きを根とする漫画の誕生は、子ども
たちへの、いやおとなたちをも含めて、素敵な心の
贈り物であることに違いないと思うのです。少なくとも、
いま、多くの子どもたちの中に、心のひろばとして漫画
が息づいているのを、感じないわけにはゆきません。
ですから、漫画が子どもの心のひろばを形成している
としたら、漫画家も、安易に金儲けの手段としてのみ、
漫画を利用しないで欲しいと思うのです。また、おとな
たちも、漫画を童話や物語などと区別はしても、特別視
する必要はないと思うのです。


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ようこそ!街のふるほんや『本のある暮らし』へ Part.36

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