2012年8月24日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第17回

何度か漫画本を借りていった子どもは、どうせ家に持って
帰ってゆっくり読めないのに、お金を払うのは馬鹿馬鹿しい
ことだと考えるようになりました。そこで、立ち読みをする
ことにしたのです。それも始めのうちは、貸本屋のおじさん
の言っていた『読みたい人みんなの本だ』という言葉を
思い出して、みんなに遠慮しながら読んでいたのですが、
そのうち、立っていると疲れるし、それに何もお金を払って
借りてゆく子の方が偉いわけでもない。自分だって読みたい
人のひとりだと考えるようになり、今では、貸本屋の立ち読み、
いや座り読みの常連になっているのです。
さっきから棚に腰掛けて、漫画本を読むのに夢中の子ども。
彼もその常連のひとりです。そろそろ店が混んできました。
ーだいぶ混んできやがったなあ。ゆっくり読めやしねえー
貸本屋のおじさんが、いつものように声高に叫んでいます。
「本読んでる人、立って読んでね。座っちゃうと、借りたい人
が通れなくなっちゃうから。立ち読みは何時間でもいいけど、
座り読みはお断り。」
ーちぇ、うるさいなあ。立ち読みしてもいいってのは有難いん
だけど、立ってると疲れちゃうんだよー
店が空いてくると、いつの間にか子どもは、本棚に腰かけて
います。そんな時、ふと子どもは思うのです。
ー少しみんなに悪いかな。いいや、家で読めないから仕方
ないさ。ど根性ガエルおもしろいな。ハハハ。いいぞひろし。
また明日もこようっと。ー
子どもは、明日もあさっても貸本屋にやってくるでしょう。
自分の読みたい本があれば、でも、初めて本を借りることの
できた時のうれしさは、もう思い出すことはありません。そして
貸本屋のおじさんと話すことも。

   ☆     ☆

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