2013年2月1日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第40回

10円玉と50円玉と100円玉は、これで買える小僧に
とっては、まったく別個の、なんらつながりを持たない
お金なのです。ですから、50円のプラモデルを買うには、
50円玉がなくてはならないのです。たとえ100円玉を
握りしめていようと、プラモデル1つ買ったら、50円玉
1個おつりがくるなんて、思ってもみません。まして、
ふ菓子を1本買うのに、100円玉を出せば、50円玉
1個と10円玉4個、あわせて5個のお金が戻ってくる
なんて、信じられっこありません。

あの日、100円玉1個と10円玉1個持って、ほんやマ.に
行った日、ショックだった日。

いつもは、たいてい、10円玉1個か2個、おかあさん
からもらって、めんこかなんか買って帰るのですが、
その日は日曜日だったので、おとうさんがいて、特別
におこづかいをくれたのです。それが100円玉1個。
おかあさんにもらった10円と、あわせて、100円玉1個
と10円玉1個です。
(110円ではないのです。あくまで1個と1個)


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ようこそ!街のふるほんや『本のある暮らし』へ Part.36

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