2012年9月7日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第19回

貸本屋で立ち読みをしている子どもが、立ち読みの
楽しさからだけでなく、家庭環境や社会環境、その他
さまざまな背景から生み出されているのだとしたら、
とてもさみしい気がするのです。
確かに立ち読みは、子どもに限らず好きな人は随分
いるでしょう。本屋の店先で立ち読みをする。店の人
が注意し、時には追い払われても、飽きずに立ち読み
をしに子どもたちは集まる。立ち読みお断わりの本屋
さんの気持ちは、よくわかるのです。本をただ読みされ
た上、手垢で汚され、さらに立ち読みする子はだいたい
図々しいのが多いときているのですから、まったく営業
妨害もはなはだしいわけです。そしてまた、貸本屋が
立ち読みを嫌うのもよくわかるのです。でも立ち読みは
物皆上がる現在、生活の知恵として、歓迎されること
はなくても認められて然るべきだと思うのです。そう考
えると、漫画を借りて読む子も、立ち読みの常連たちの
延長線上に居るのかも知れないと思われてくるのです。

     ☆     ☆

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ようこそ!街のふるほんや『本のある暮らし』へ Part.36

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