2012年11月9日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第28回

全般的に男の子によく立ち読みされている本は、
手塚治虫ブラックジャック」、つのだじろう恐怖新聞
うしろの百太郎」、ちばてつやおれは鉄兵」、
楳図かずお漂流教室」などです。
およそ立ち読みされない本というのが、白土三平
カムイ伝」「忍者武芸帳」。暇つぶしにちょっと読ん
でみるという本ではないのでしょう。永島慎二の本
も読まれていません。これは、借りてゆく子も、極端
に少ないのです。
女の子は、男の子のように、長い間立ち読みしている
子があまりいませんので、どんな本を立ち読みしてい
るのか、実態はつかみきれないのです。
やはり、貸出し度数の高い本は、立ち読みをしたい
ようです。しかし貸出し度数が高いということは、それ
だけその本が、ほんやマ.にあることが少ないわけで、
立ち読みもする機会がありません。このことは、立ち
読みする子供たちには非常に残念なことのようです。

   ☆   ☆

ほんやマ.では立ち読みができる。それが楽しみで
やってくる子がいて、立ち読みなんてことに関心の
ない子が、またやってくる。おもしろいことです。
開店以来、確かにほんやマ.にくる子が増えたように、
立ち読みの子も増えました。しかし、漫画を立ち読み
することに、飽きてしまった子も多いようです。借りる
子の迷惑になるような、座り込んで本を読むとか、棚
にもたれかかってしまうとか、しないかぎり注意され
ることのない。立ち読みのスリルというか、短時間に、
店員に注意されるまで、あるいは注意されても
あくまで読み通す。そんな立ち読みの楽しさといった
ものが、ほんやマ.では、半減してしまったからなの
でしょうか。
いつでも漫画が立ち読みできる。子供たちは、いつ
でも漫画が読みたいわけではありません。それでも、
きょうもほんやマ.には、きのうの続きを立ち読みしよう
と、自転車にのって、子供たちはやってくるのです。


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ようこそ!街のふるほんや『本のある暮らし』へ Part.36

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