2012年11月30日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第31回

5円のおつり、つい面倒臭くて、投げるようにおつりを
渡したりすることがあります。雨降りが続いたりして、
なんとなく気が重かったりすると、そんなおつりの面倒
臭さが、つい頭をもたげてきてしまうのです。消しゴムも、
今では最低20円。これでも捜すのが大変なほどです。

   ☆     ☆

ほんやマ.で、5円のものを捜してみましょうか。


たったこれっぽっち。画用紙だって、1枚10円のと2枚で15円
のと、5円では買えなくなりました。わらばん紙は1円、白い
のが2円。竹ひごも1本2円です。でも、こうしたものは5本
まとめて10円で売っています。
10円ともなれば、カードやらいろんなものが目につきます。
それでも駄菓子屋にしか置いてないものがほとんどです。
アイスクリームも、10円は消えて久しいのです。

   ☆     ☆

こんなにまでモノの値段が上がって、5円なんて、と思う人も
随分といることでしょう。でも、子供にとっては大切な5円なの
です。5円をあたかもドブに捨てるような使い方をする子に、
腹立たしくなったりします。5円のおつりが面倒臭いと思ったり
するくせに、こうですから、なんともおかしなものです。


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2012年11月25日日曜日

2012年11月23日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第30回

新しく貸本が出るのを待つようにして、借りてゆく子も
多いのです。漫画の洪水の中で、あれこれ思い迷い、
断片的に読みあさる子もいます。そんな中で、こんな子
もいます。その女の子は、おととしの11月に初めて
ほんやマ.にやってきて、3冊「おそ松くん」を借りてゆきました。
その後はずうっと、みつはしちかこ小さな恋のものがたり
を読み続けているのです。いま9集まで出ていますが、
借りていったのは、1集が2回、2集2回、3集3回、4集2回、
5集2回、6集1回、7集2回、8集2回。こうした読み方も、
すてきだなあ と思ったりします。













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2012年11月17日土曜日

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2012年11月16日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第29回

ほんやマ.にやってくる人たち

もっとも多く本を借りている人は、A1361の早乙女さん
です。昨年の3月に、はじめてほんやマ.に足を踏み
入れて以来、今年の4月には、なんと1,000冊を突破。
6月末の現在、1,175冊を読破。貸出しカードも23枚を
数えます。「ダメおやじ」「トイレット博士」「ど根性ガエル」
「天才バガボン」などを除いて、ほとんどの漫画本を
読んでいて、傾向は、特につかみきれません。息子さん
とたくさんの猫たちと一緒に読んでいるようです。
次がB223 小見くんで、681冊、14枚目。妹の佳子ちゃん、
弟のまことくんとともに、100冊以上読んでいて、よく借り
ている方です。
A335、A337の大熊さん姉妹、ふたり合わせると984冊
にもなります。貸出しカードは11枚と9枚。友達とも一緒
に読んでいるようです。この大熊さんの家にも、早乙女
さんの家と同様、猫がいっぱいいるとのことです。
猫がたくさんいるのと、漫画本を多く読むのと、何か関係
があるのでしょうか。
また、A1514 世戸口さんは、小説を309冊。毎週4,5冊
のペースで借りてゆきます。これも大変な読書量です。
このうち50冊ほど、漫画本を読んでいますが「カムイ伝」
「忍者武芸帳」などすべて白土三平の作品です。
いま、ほんやマ.で100冊以上本を借りているのは、
女の子43人、男の子58人です。

   ☆     ☆
 

第28回に戻る第30回につづく

2012年11月9日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第28回

全般的に男の子によく立ち読みされている本は、
手塚治虫ブラックジャック」、つのだじろう恐怖新聞
うしろの百太郎」、ちばてつやおれは鉄兵」、
楳図かずお漂流教室」などです。
およそ立ち読みされない本というのが、白土三平
カムイ伝」「忍者武芸帳」。暇つぶしにちょっと読ん
でみるという本ではないのでしょう。永島慎二の本
も読まれていません。これは、借りてゆく子も、極端
に少ないのです。
女の子は、男の子のように、長い間立ち読みしている
子があまりいませんので、どんな本を立ち読みしてい
るのか、実態はつかみきれないのです。
やはり、貸出し度数の高い本は、立ち読みをしたい
ようです。しかし貸出し度数が高いということは、それ
だけその本が、ほんやマ.にあることが少ないわけで、
立ち読みもする機会がありません。このことは、立ち
読みする子供たちには非常に残念なことのようです。

   ☆   ☆

ほんやマ.では立ち読みができる。それが楽しみで
やってくる子がいて、立ち読みなんてことに関心の
ない子が、またやってくる。おもしろいことです。
開店以来、確かにほんやマ.にくる子が増えたように、
立ち読みの子も増えました。しかし、漫画を立ち読み
することに、飽きてしまった子も多いようです。借りる
子の迷惑になるような、座り込んで本を読むとか、棚
にもたれかかってしまうとか、しないかぎり注意され
ることのない。立ち読みのスリルというか、短時間に、
店員に注意されるまで、あるいは注意されても
あくまで読み通す。そんな立ち読みの楽しさといった
ものが、ほんやマ.では、半減してしまったからなの
でしょうか。
いつでも漫画が立ち読みできる。子供たちは、いつ
でも漫画が読みたいわけではありません。それでも、
きょうもほんやマ.には、きのうの続きを立ち読みしよう
と、自転車にのって、子供たちはやってくるのです。


第27回に戻る第29回につづく

2012年11月2日金曜日

連載シリーズ「ほんやマ.のほん」第27回

水島新司の「ドカベン」「男どアホウ甲子園」「あぶさん
などは、小学校の高学年から中学生の男の子の立ち読
みには、欠かせない漫画です。ちばあきおキャプテン
貝塚ひろし父の魂」など、野球を題材にした続きものは、
長時間立ち読みする子にとっては、なくてはならないの
です。たとえば、井上コウ侍ジャイアンツ」全16巻を、
1日で読破してしまう子も少なくありません。1冊10分
平均としても、2時間半といったところでしょうか。
こうした続きものを、全巻一度に借りてゆく子はほとんど
いません。全巻読み通すにしても、5、6回にわけて借り
てゆきます。これは、3日間で読み切れないということ
よりも、借りて読むには、お金がいるということが、大き
な問題なのです。1冊20円でも、16冊も借りたら、320円
かかります。子供の小遣いから一度にそんなに出すの
は大変なことです。漫画本を1冊買うには、いまはそれ
だけのお金がいるのです。

   ☆   ☆   

ほんやマ.にやってくる子供たちは、読みたい本がたく
さんある中で、自分のお小遣いと相談しながら、きょう
はこの本とこの本にしようと、決めて借りてゆくのです。
立ち読みには、そんなお金の心配が全くいらない、
すばらしい読書法にちがいありません。
またそうしたことからか、特にその本が読みたいわけ
でもないのに、ただ暇つぶしにページをめくっている子
も、みかけられます。

   ☆   ☆

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ようこそ!街のふるほんや『本のある暮らし』へ Part.36

令和6年( 2024年)新年明けましておめでとうございます。 街のふるほんや 本のある暮らし は 1月5日より営業開始いたします。 本年もよろしくお願いいたします。 本の寿命を考えたことがありますか? 大切に読めば、何年でも読めます。 本の中身も、何年経っても古びない、 流行に左...